AIに書いてもらってたら、自分が何もできてない気がしてきた

感情をそのまま吐き出せば、ちゃんとした文章になって返ってくる。

最初にそれを知った時、普通に感動した。

通勤中のバスと電車の乗り換え、歩いてる15分。そのくらいしか時間がなかった。机に座ってブログ書くなんて無理だった。仕事の合間にまとまった時間なんかないし、やるってなると手が止まる。学生時代にテスト勉強しようとして、自分の部屋に行くけど、机の片付け始めて結局何もやってないやつ。あの感覚が、30過ぎた今でもまだある。

だから、歩きながらスマホに向かって喋って、それをAIに投げて文章にしてもらうっていうやり方は、俺にとってはありがたかった。

「綺麗な文章に整えてください」。最初のプロンプトはそんなレベル。思ったことをバーッと感情のまま吐き出して、それを整理して、まとめてもらう。できてきた文章を見て、あ、ちゃんとした記事っぽくなってる、すごい、って。

でもそのすごいが、ちょっとずつ怪しくなってくる。


何本か作ると、なんかくさい。

AIくさいとかじゃなくて、なんか変なくささ。キザっぽいというか。言葉の使い方がいちいちかっこつけてるというか、体言止めが多すぎるというか。なんだろうな、自分が普段こんな喋り方しないのに、記事になるとやたら決まった感じになる。

でも、どこが悪いのか自分ではわからない。

ChatGPTとも喋るし、Geminiとも喋るし、SNSでいろんな人が書いた文章も流れてくる。活字苦手だからそんなに読まないけど、流れてくるものをなんとなく見てると、これ本人が書いてるのか、AIが書いてるのかもう区別つかない。ゲシュタルト崩壊じゃないけど、俺にはこれがどこまですごいかどうかわからん。本当に人間くさいんか、それとも機械くさいんかわからん。

で、妻に見せればよかったのかもしれないけど、見せなかった。妻は忙しいし、私わかんないってなるだろうし、文章読ませるのも時間を取らせるし。いろんな感情があった。もともとブログやりなよって最初に言ってくれたのは妻だった。YouTubeやってた時に。あなたの言葉の雰囲気が好きだからって。でもそれは妻だからそう言ってくれたわけで。

結局、第三者に一回も見せてない。だからこそ、本物なのか偽物なのか、臭いのか臭くないのかもわからないまま。

ま、とりあえず文章できてるからすげえなとは思ったかな。その程度。


で、記事は放置して、違うことに走る。

SNSで、AI同士を会話させて、会社みたいに動かしてる人を見た。Slackっぽいチャットアプリでやり取りしてて、本当に会社っぽいことをやってる。これすげえなって思った。で、Geminiに聞いたら、それはかなり高度なエンジニアがやってるやつだから真似は無理ですって。

ただ、Geminiの中に3人のキャラクターを作って、このチャット内で話し合うことならできますよって言われて。いや、一人が三役やってるようなもんだよなって思ったけど、ちょっと面白そうだからやらせてみた。

で、そこから話が転がって、自分専用の執筆用AIをローカルで動かしたいって話になって。プライベートな内容も扱うから、外に出したくないし。じゃあClaude Codeで作れますよって言われて。

ローカルLLMっていうやつを初めて触った。アルパカマークのAIを使って、ブラウザで管理画面みたいなのが動いて、「作戦会議室」って書いてあるページが出来上がった時は、思わず写真撮った。こんなもの作れるんだって。

でも実際に使ってみたら、返ってくる言葉がしょぼすぎて、まともな会話にならなかった。3人で話させても全員同じこと言うし。

これちょっと使い物にならないですねって言ったら、ローカルLLMの性能の壁があるから、ChatGPTやClaudeと同じ品質は求められませんよって。

いや、それ作った後に言うんかい。

作る前に言いなさいよって思ったけど、ま、これがAIとのやり取りで覚えていくことなんだなって。俺が最初に聞かなきゃいけないのね、と。


そこからClaude Codeでサイトが作れるって知って、もう記事そっちのけでサイト作りに全集中した。

もともとWordPressのテーマを2、3万出して買ってた。妻に許可もらって。我が家では結構高い買い物。時間をお金で買うって考えて割り切ったけど、買ったら買ったで、同じ見た目じゃやだっていう、俺の変なこだわりが出てきて。見る人が見たらこのテーマ使ってるなって丸わかりなのが、どうしても嫌で。

で、AIにコードを教えてもらって、CSSとかstyle.cssとかに貼り付けて、ダメ。スクショ送って、ダメ。Geminiに聞いてもうまくいかなくて。壊れたままも味があるから、うまくいってないところから始めましょうって言われてやってた。

Claude Codeでサイトが作れますよって言われた時は、もう鵜呑み。テーマの中身はプロが作ってるからそのまま使いたい、外側だけ変えたいって伝えたら、再現できますよって。で、やってみたけどうまくいかなくて。テーマが邪魔してるからシンプルなテーマにしろって言われて。それで作ってみたけど、今度はWordPress上にちゃんと反映されなくて。

そしたら、ゼロイチで作らないとまずいですよって。テーマにアップデートかかったら全部消えますよって。

お前がそのテーマを改良しろって言ったんやんけ。

でもま、言われた通りゼロイチで作り直して、YouTubeでClaude Codeの使い方を見て、真似して、デザイン10パターン作ってとかやってたら、3日で制限が来た。そしたらGeminiに、YouTubeの人はMaxプラン使ってるし集客目的だし、同じようにやったらそりゃトークンなくなって当然ですって。

もうまじ初めから言ってくれよ。


で、ようやくサイトができて、Claudeに壁打ちするようになった。

意外に肌に合った。なんか的を射た返しをしてくるし、本質をついてくる。で、いろいろ話してたら、ずっと同じことを言われ続けた。

とりあえず記事を書け。まず10本。

AIにケツを叩かれるっていうのおかしな話だけど、それが当時の俺にはありがたかった。

で、書く。書くけど。

何本書いても、スライムを倒してる感覚がない。

RPGで言うと、レベルが上がってる実感がない。記事は一緒に作ってる。自分が喋って、AIが形にして、表現が違うなって思ったら直してもらって。でも、やっぱり自分の言葉じゃなくなる部分が大いにあって。

じゃあ自分で全部書いて、添削だけしてもらう方がいいのかなとも思う。でもそうなると、ただでさえ書くの苦手で、書こうとすると指が動かなくなるのに、もっとブログが進まなくなる。

ツールを使うと、どうしてもレベルが上がってる感じがしない。自分の経験値が、全然見える化しない。

だから、RPGのモチーフにしたレベル管理みたいなツールも作ってもらった。ゲーム感覚で記事の進捗が見えるように。本当にレベルが上がってるかどうかはさておき、モチベの維持のために。言い訳がましいんだけど。


結局、まだ始まりの村でウロウロしてる。

NPCに話しかけて、トゥルトゥルトゥトゥトゥトゥって。武器屋がどこなのか、防具屋がどこなのか探してるレベル。

でもこの記事で、ようやく10本目になる。

ぼちぼちやってる。