― 第3話: AIを使おうとして、逆に詰んだ話 ―
やること増えすぎ問題
AIを使い始めて最初にぶつかったのは、情報の多さだった。
ブログの書き方を調べたら「ネタをストックしましょう」って出てくる。
ストックの方法を調べたら「Notionで管理しましょう」って出てくる。
Notionの使い方を調べたら「テンプレートを作りましょう」って出てくる。
記事1本も書いてないのに、やることだけ増えていく。
AIに相談しても同じで、「会話の中で記事になりそうな部分をまとめておいて」「Keepメモに保存しては?」「1日の終わりに振り返りましょう」って。
いや、全部正しいよ。正しいんだけど、全部無理だった。
そもそもブログの記事を書くこと自体が新しいタスクなのに、その上にメモしろ、まとめろ、振り返れって積まれていく。
記事を書くための準備のための準備をしてて、いつまでたっても本丸にたどり着かない。しかもどれか1つサボると「あ、昨日のメモ取ってない」って罪悪感が湧く。
やることを増やした結果、何もできなくなった。
話してる最中に「まとめて」って言われても
AIとの会話で一番きつかったのが、「今の内容をまとめておきましょう」って言われるタイミング。
俺けっこう真面目に、自分の状況とか将来のこととか話してるわけよ。頭使って、感情も使って、全部そっちに振ってる。その最中に「あ、この内容メモしなきゃ」って思い出すのがほんとにストレスで。
真剣に話してるのに自分で自分に横槍入れる感じ。
話止めて、メモ開いて、要点書いて、また戻る。その間に考えてたこと飛ぶし。
できる人はできるんだろうけど、俺には無理だった。
で、結局こうなった
いろいろ試して全部ダメで、最後に残ったのがひとつだけ。
AIのチャット欄を、そのままメモ帳にした。
「原石ログ保管庫」って名前つけて、Geminiのチャット欄をひとつ専用で開いた。そこにとにかく放り込む。思いついたこと、気になったこと、「これ記事になるかも」って一瞬思ったこと。整理しない。分類しない。ただ放り込む。
AIには「反応しなくていい」って設定した。「保存しました」「どうぞ」しか言わないようにした。余計なアドバイスいらない。
俺が欲しいのはただの置き場所。
なんでこれだけ続いたかっていうと、AIツールを開くのはもう習慣になってたから。新しいアプリを覚える必要がない。いつも使ってる場所にもうひとつ部屋を作っただけ。
それでもメモの習慣をつけること自体がタスクなんだけどね。ギリギリできるラインがここだった。
後から拾いに行く
保管庫に放り込んだメモは、すぐには使わない。
数日経って、別のチャット欄でAIと話してるときに「そういえば保管庫にあんなこと書いたな」って思い出す。それを引っ張り出してきて「これどういう切り口で記事にできる?」って聞く。
メモるタイミングと考えるタイミングを分けたのがよかったんだと思う。真剣に話してるときはメモのことを考えない。
後から保管庫に「さっきこんなこと思った」って放り込めばいい。雑でいい。音声入力で一言でいい。
断片さえ残ってれば、後からAIと一緒に膨らませられる。
プロンプト作り込んでも、俺の言葉にはならなかった
ネットで「AI活用術」を調べると、みんなすごいことやってる。プロンプト作り込んで、ワークフロー組んで、自動化して。
俺もやろうとした。執筆用のプロンプトを気合い入れて作って、型を整えて、AIに記事を出させようとした。
出てきた文章読んで、なんか違うなって思った。綺麗にまとまってるんだけど、俺の言葉じゃない。型にはめた瞬間に、なんか大事なもんが抜けてる感じがした。
結局、俺に合ってたのはもっと泥臭いやり方だった。保管庫に放り込んで、後から拾ってきて、AIと「これどうする?」って話しながら記事にしていく。効率は悪い。でも、自分の言葉が残る。
効率化は、できる人がやればいい。俺は続けられる方法を見つける方が先だった。
俺はここから、掘り続ける。
無様でも、泥だらけでも。答えが出てるわけじゃないし、うまくいく保証もない。ただ、止まってたら確実にゼロのまま。
ただ、この記録が何かの参考になるなら、それでいい。