強迫性障害(OCD:obesessive-compulsive disorder)とは。原因、症状、治療など





強迫性障害とは

強迫性障害は不安障害の一種で、その病態は強迫観念と強迫行為に特徴づけられる。

強迫観念は無意味ないし不適切、侵入的と判断され、無視や抑制しようとしても離れない思考や衝動およびイメージなどで、強迫行為は主に強迫観念に伴って高まる不安を緩和および打ち消すための行為で、そのばかばかしさや、過剰であることを自ら認識してやめたいと思いつつも、駆り立てられるように行う行為である。

具体的には、トイレのたびに「手の汚れ」を強く感じ、それを撒き散らす不安から執拗に手洗いを続けたり、泥棒や火事の心配から外出前に施錠やガス栓の確認をキリがなく繰り返したりする。

 

患者数

我が国においては、一般人口中の強迫性障害の有病率に関するデータは多くない。大学生424名中のDSM-Ⅲ-Rの強迫性障害を有する割合は1.7%とされている。また、約4100名の一般住民を対象とした、川上による「こころの健康についての疫学調査」(世界精神保健日本調査)では、強迫性障害の有病率は明らかではないが、不安障害全体の障害有病率は9.2%であった。

 

原因

強迫性障害では、その原因や発症に関わる特異的な要因は未だ特定されていない。

しかし、不況や新型インフルエンザの流行など、不安が増大しやすい現代の社会情勢では、自らを、あるいは大事なものを守ろうとする過度の防衛反応として、強迫的思考や行動が誘発されやすい可能性がある。

また、多くの患者が、対人関係や仕事上のストレス、妊娠・出産などのライフイベントが発症契機となる。これらとなんらかの脆弱性要因、例えば神経生物学的、あるいは性格など心理的要因との相互作用を介し、発症に至るものと考えられる。このような強迫性障害に「なりやすい要因」とされているものには次のようなものがある。

強迫性パーソナリティ

遺伝あるいは家族性要因

感染症、神経精神疾患との関連性

 

症状

「強迫観念」

頭から離れない考えのことで、その内容が不合理だとわかっていても、頭から追い払うことができない。

「強迫行為」

強迫観念から生まれた不安に掻き立てられて行う行為のこと。自分でやりすぎ、無意味とわかっていてもやめることができない。

代表的な強迫観念と強迫行為

・不潔恐怖と洗浄

汚れや細菌汚染の恐怖から過剰に手洗い、入浴、洗濯を繰り返す。ドアノブや手すりなど不潔だと感じるものを恐れて触ることができない。

・加害恐怖

誰かに危害を加えたかもしれないという不安が心を離れず、新聞やテレビに事件・事故として出ていないか確認したり、警察や周囲の人に確認する。

・確認行為

戸締り、ガス栓、電気器具のスイッチを過剰に確認する。

・儀式行為

自分の決めた手順で物事を行わないと恐ろしいことが起きるという不安から、どんな時も同じ方法で仕事や家事をしなくてはならない。

・数字へのこだわり

不吉な数字・幸運な数字に縁起を担ぐというレベルを超えてこだわる。

・物の配置、対称性などへのこだわり

物の配置に一定のこだわりがあり、必ずそうなっていないと不安になる。




治療

認知行動療法

再発予防が高い「曝露反応妨害法」が代表的な治療法である。

患者が強迫観念に夜不安に立ち向かい。やらずにはいられなかった強迫行為をしないで我慢をするといった認知行動療法である。

例えば、汚いと思うものを触って手を洗わないで我慢する、留守宅が心配でも鍵をかけて外出し、施錠を確認するために戻らないで我慢する、などである。

こうした課題を続けていくと、強い不安が弱くなっていき、やがて強迫行為をしなくても大丈夫になっていく。

薬による治療

患者の多くは強迫症状や抑うつ、強い不安感があるので、まず抗うつ薬のSSRIで状態を安定させてから認知行動療法に入るのが一般的である。

うつ病よりも高用量で長期間の服薬が必要となる。最初は少量からはじめ、薬との相性を見ながら服薬量を増やしていく。

 

参考文献

1)厚生労働省HP,「強迫性障害」,(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/nation/vision.html),閲覧日2017/11/24

 


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