吃音症 (stammering symptom)とは。原因、分類、症状、治療法など





【概要】
吃音(きつおん・どもり)は話し言葉が滑らかに出ない発話障害の一つである。

【疫学】
・発症率は5%程度であり、発症率に国や言語による差はないと言われている。
・有病率は約1%である。
・幼児期に発症する場合がほとんどである。
・男女比はおよそ4:1であるが、幼児期に男女差はみられない。

【原因】
詳しい原因はまだわかっていないが、以下のような要因が相互に影響しあって発症すると考えられている。
・体質的要因(子ども自身がもつ吃音になりやすい何らかの特徴)
・発達的要因(身体・認知・言語・情緒が爆発的に発達する時期の影響)
・環境的要因(周囲の人との関係や生活上の出来事)

【分類】
発達性吃音獲得性吃音に分けられる。
獲得性吃音には、
・神経学的疾患や脳損傷などにより発症する獲得性神経原性吃音
・心的なストレスや外傷体験に続いて生じる獲得性心因性吃音
がある。どちらも発症時期は青年以降(10代後半〜)である。

【発達性吃音の症状】
・発達性吃音の多くは軽い繰り返し(ex.あ、あ、あのね)から始まる。
・うまく話せる時期もあるのが特徴(「波がある」ということがある)
・7〜8割くらいが自然に治ると言われている。
・残りの2〜3割は徐々に症状が固定して、楽に話せる時期が減ってくる。
・さらに症状が進むと、話そうとしても最初の言葉が出なくなることが多い。

症状がしばらく続いたり、言葉の出にくさが強くなってくると、「話す」という行為と「嫌悪」や「恐怖」という感情が結びついて(古典的学習)、より言葉が出にくくなる。
何か工夫をしたこと(ex.身体を動かして勢いをつける、言葉の最初に「あのー」をつける)でたまたま言葉が出たという体験をすると、出にくい時は常にその方法を使うようになることがある(道具的学習)。
このように、単に「言葉を繰り返す、言葉が出ない」という症状以外の特徴(二次的行動)がみられるようになる。

【治療】
1.幼児期
・現場調整:「滑らかに話す」体験を増加させるような環境の調整
・直接的指導:子どもに「滑らかに話す」モデルを示す(発話モデリング)、課題の中で子どもが「滑らかに話す」ように誘導する。

2.学齢期
楽に話せるテクニックを指導に取り入れる。また、話すことに対して不安を感じたりして消極的になる子どももいるので、「滑らかに話す」ことだけではなく、より良いコミュニケータとなることを同時に目指す指導をする。

3.成人
・流暢性形成技法(吃音を生じさせず滑らかに話す)
・吃音緩和法(言葉が出ないような苦しい吃音を、軽く繰り返す程度の吃音に変える)
・機器(遅延聴覚フィードバック、マスキングノイズ、メトロノーム)を使った訓練法
・うつ病などの治療によく用いられる認知行動療法(物事の考え方を変える)

【参考文献】
国立障害者リハビリテーションセンター研究所HP,「吃音について」,(http://www.rehab.go.jp/ri/kankaku/kituon/)
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